囃子 阿波踊りに用いられる楽器

鳴り物
阿波踊りに用いられる楽器は「鳴り物」と総称される。鳴り物は、踊り子の引き立て役として阿波踊りに欠かせない存在である。演舞場を通り抜ける際は、踊り子の後方にポジションをとる。基本的には以下の6つの楽器とその演奏者で構成される。近年の大学連などの少数連では鐘と太鼓が中心となっており、難易度の高い笛や三味線のようなメロディ部分が存在しないことも多い。また、尺八のような独自の楽器を取り入れる連も少なからず存在する。


主旋律を奏でる。通常、六本調子(Bb)か七本調子(B)を使用する。音域の種類により通称6、7、8と呼ばれる。一般に市販されている笛も優秀だが有名連には恩師的存在の個人笛士が作成する高価な笛が音域や響き音色全ての上で存在価値がある。Bb=6は、使用する有名連は多い。8は高い音域で人数が少ない場合重宝する。7は6と8の良いところを備えている。鳴り物の中では最も安価で手に入るが反面一番高価でもある。

難易度が高く、和楽器特有の音階であるために演奏者が減りつつある。またメロディもおなじみの阿波踊り旋律のほかに第9を交えたものや童謡のメロディを加えたもの、ローカルCMのメロディを混ぜたものなど近年バリエーションが増えつつある。一見ほぼ同じに聴こえる基本旋律の演奏も連によって微妙に異る。音域での高さは6、7、8で笛を交換するだけで瞬時で変わる。有名連の優秀な方は、すべての種類の音域を常時携帯する。リハビリを兼ねた操作としても注目をあびている。上記の記載内容でもわかるように購入時には6、7、8などの音域に注意が必用。裏面に穴がある、なしなどの種類もある。練習用にビニルパイプに穴をあけ1000円程度で口コミで販売される商品もある。

三味線
鳴り物の中では最前列で演奏する。近年では最も演奏が少なく、有名連以外でで見かけることがなくなってきている。徳島以外のテレビ番組で阿波踊りを表すメロディとして使われている旋律はこの三味線が奏でているメロディが殆どであり、本来主旋律として演奏している笛のメロディは全国的には知名度が低い。これはお鯉さんのような全国区でよしこのを奏でた人物が三味線で弾き語りを行ったことにも起因している。

なお三味線と笛の演奏が減りつつあることには和楽器全般に言えることであるが、特徴的な和音階であることやチューニングが困難であることのほかに「五線譜が存在しない」と言うことが最も大きいと演奏者は語っている。よって新人には和楽譜の読みを指導するのではなくある程度理解できる者の多い五線譜を製作し、配って指導していることも多い(譜面継承の為に五線譜作成を依頼することもあると言う)。

締太鼓
裏打ちのリズムが基本である。

大太鼓
重低音が踊り子や観客を高揚させる。その音は、演舞場から1km以上離れた場所でも聴こえる。重量は約10kg。締太鼓と大太鼓は基本的に和太鼓を用いるのが伝統的な形であるが、一部の大学連などでは資金などの関係上洋太鼓を使用している連も近年目立つようになった。


鳴り物の中では、最も難易度が高い。その為に演奏者は激減しており、三味線に次いで消えつつある鳴り物の1つとなっている。これもやはり譜面が特徴的な和楽譜であり、五線譜として起こされたものが殆ど存在しない。


指揮者の役目を果たす。周波数が高いために、とりわけ音色が目立つ。演奏者も少人数で済む。鐘を鳴らす棒は激しい演奏をするにもかかわらず細く折れやすいために、演奏者は常に予備を持ち歩いている。なお近年、一部の連では鐘を常に叩き続けるという演奏が目立っており本来の鐘の旋律が次第に失われつつある。基本的に全ての楽器の演奏が止み、鐘がゆっくりと3回鳴ることが演奏終了の合図である。

リズム
阿波踊りは2拍子で、テンポは、早い連、遅い連と様々である。これらが連の個性を演出する重要な要素となっている。もともと農耕民族の多かった日本において、阿波踊りのような騎馬民族型のリズムの舞踊は極めて珍しい。

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